Smartに、粋に
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年齢を重ねていくと、こだわりをもって生きていくのが、だんだんとめんどくさくなってきます(笑)
リアルな世界はめんどくさいことだらけなので、対処するパワーを局所に集中させ、優先順位をつけ、エネルギーの最適化を自己防衛的に行っているんですよね。
当然、パワーを集中させるのは<お仕事>。
自分はアートディレクターなので、仕事上では<美意識>にこだわっているのですが、 それ以外の部分については、いつのまにかずいぶんとこだわりを捨ててきているのに、驚くことがあります。それじゃあ、いかん!
細かいことはもういいとして、自分という人間が持ち続けたいと考えている信条のようなもの、をあらためて考えてみました。
そこで出てきたのが「Smartに、粋に」。
やはりカッコよく生きたいという願望があるのです。
細かい部分でヘマやトホホなことをしでかしていても、です。
カッコいい大人の男ってどんなだろ?
ここ数年、そのあたりの疑問をターゲットにした雑誌もいくつか出ましたよね。
見かけのファッションはともかく、ライフスタイルをどう自己コントロールしていくか、といった観点が、若者向け雑誌とは違うところかなとは思います。
docomoのCMで、堤さんが(自分と同年代なので親近感があります)仕事でくたくたなのに、「全然大丈夫です!」を口癖のようにしているというものがありました。
また「文句を言わず、淡々と仕事をこなしていく男がカッコいい」というニュアンスの広告コピーが、妙に琴線に触れました。うん、たしかに、自分もそう思う。
あらためて今思うまでもなく、ずいぶん前から、若い頃にイメージしていた大人の男と、現実の今の自分とのギャップを埋めるために、理想の大人の男像をそのあたりに求めていたよな、と。
何事もSmartにやってのけるように見られたい。実はものすごい苦労の上であっても。
その価値観って、江戸時代の「粋」に通じるものだと勝手に思っていたりします。
以前このブログに書いた「江戸しぐさ」の心意気だったりもします。
話が急に飛躍してしまっていると思われるかもですが、個人的な話だけど、自分には江戸の火消し、鳶の血が流れていると30歳過ぎてから知ったことと、少なからず関係があります。
さて。
とはいいましても、今の自分が「Smartで粋か?」と問われれば、黙ってその場を立ち去ってしまうしかないでしょう(笑)あくまで信条ですから!
いくつもこだわりを持って生きていくのはしんどいので、これ、と決めたシンプルなこだわりを捨てないようにしたい、と思ってるわけです。
written by TZK:アイデアビューロー・Webチームのアートディレクター。