アメアイ8でネットの凄さを思い知る
少し前の話になりますが、米国5月20日から遅れて6月14日、FOX Japanで「アメリカンアイドル シーズン8」のファイナルが放送されました。
圧倒的な歌唱力とカリスマ性あるパフォーマンスで、他の候補者をぶっちぎったレベルにいるアダム・ランバートと、控えめな好青年で心に響く歌い方をしてきたクリス・アレンのどちらが優勝か!の発表。
このファイナルのゲストには、ブラック・アイズ・ピーズ、サンタナ、シンディ・ローパー、KISS、Queenといった大物が、今シーズン闘ってきた候補者たちと一緒にパフォーマンスを披露。まるでアメリカの紅白歌合戦を観るような、大晦日の夜を迎えている気分になりました。
そしてついに視聴者からの投票で決まる結果発表。その数なんと1億票!
この番組を当初は「スター誕生」のようなアメリカ版アイドル発掘番組程度に思っていた私ですが、一度観はじめたらそのレベルの高さにすっかりハマりこんでしまいました。
歌がうまいだけじゃ、上手なカラオケみたいで個性がない!とダメ出しされ、自分の個性を生かす選曲センスや、ステージ上のパフォーマンス・アクトまで、要求されるものがハイレベル!それこそ全米がなりゆきを見守り、投票に参加する国民的テレビ番組なのも分かってきました。
結果は...、なんとアダムでなくクリスが優勝! そうきましたかぁ!
夫婦揃って番組を楽しんでいましたが、気づけば妻はすっかりアダム・ランバートのファンになっていました。そして番組が終わったあとは、ネットを使ってアダムの追っかけを楽しんでいます!番組は終了してもTOP10メンバーによる全米ツアーが現在行われているのです。
そこでネットの凄さを改めて感じました。
YouTubeにはオンエアされた映像のほかにiTunes USAでダウンロード購入できるスタジオ版音源や、今現在行われているツアーの様子がどんどんアップされて、各都市のステージで、どんなことをやったのかを、日本にいながらその日のうちに観ることができるのです。
どんだけ近くでどんなカメラで撮ったんだ!と思うくらいのベストショット写真やムービー。叫び声と振り回すカメラで何が写っているかわからないものまで。毎日のようにアップされています。
あっちのセキュリティってどれだけ甘いのでしょう...。
優勝は逃したものの、アダムが熱狂的なファンを産みだしていることが分かりました。ネット追いかけは全世界規模であることも。
さすが、デビュー前に「Rollong Stones」誌の表紙を飾った初のロックスターという逸材です。
TOP10のメンバーは各々iPoneを使って「Twitter」をやっているというのも今っぽいです。
彼らの動向や、番組では分からなかった人柄が、どんどん伝わってきます。そして時々、日本でいう「オープン・チャット」のような「Twitter Party」が開催されています。
Twitterでつぶやくことをあっちでは「TWAT」っていうんですね。最近覚えました。
ファンとのデイリーな交流と次に何をするかの告知に、「Twitter」を有効活用しています。
「Twitter」そのものは目新しくありませんが、「アメリカン・アイドル」ツアーの追っかけによって、またiPhoneの普及で加速したユーザー増加によって、こんな強力な世界中を巻き込むコミュニケーション・ツールになっていることに驚かされました。今頃ですけど(笑)
この情報のリアルタイム感は、インターネット以前、はじめてパソコン通信(Nifty)をはじめた頃に感じた人間の機能が拡張したかのような感覚に近いです。
*「アメリカン・アイドル シーズン8」がBS11で9/1から再放送されます。
written by TZK:アイデアビューロー・Webチームのアートディレクター。